アメリカ・ワシントン州に「底が見えない巨大な穴がある」という噂をご存じでしょうか?
その名も「メルの穴(Mel’s Hole)」。1997年に地元住民メル・ウォーターズ氏がラジオ番組で語った証言をきっかけに、一躍有名になった都市伝説です。どれだけ長い釣り糸を垂らしても底に届かず、投げ入れた物は音もなく消えるという不思議な現象。そして、動物が生き返る、奇妙な音が聞こえる、政府が土地を買収して立ち入りを制限した──など、まるでSF映画のような噂が絶えません。
さらに、Googleマップ上では「メルの穴の座標候補」が複数挙げられ、座標探索ブームが続いています。
果たしてメルの穴は実在するのか、それとも作られた都市伝説なのか。本記事では、証言や候補地情報、専門家の見解、陰謀論まで徹底的に掘り下げ、その謎に迫ります。
メルの穴とは?アメリカで語り継がれる都市伝説
「メルの穴(Mel’s Hole)」は、1997年にラジオ番組『Coast to Coast AM』で紹介されて以降、アメリカ発の怪奇都市伝説として世界中に広まりました。発端は、ワシントン州エレンズバーグ近郊に住んでいたメル・ウォーターズ氏が「自分の土地に底が見えないほど深い穴がある」と語ったことです。この証言によれば、どれほど長い釣り糸を垂らしても底に届かず、投げ入れた物体が消えるように音もなく消失するといいます。
当時、番組での証言は衝撃を呼び、電話回線には「自分もその穴を知っている」という情報提供が殺到しました。さらに「穴の周囲ではラジオの電波が乱れる」「動物が近寄りたがらない」といった不可解な現象も噂され、メルの穴は一気にオカルト界隈で有名になります。現在もインターネット上では考察や現地調査の報告が相次いでおり、20年以上経った今でもその存在をめぐる議論は続いています。
メルの穴の特徴と不可解な現象
メルの証言によると、この穴の最大の特徴は「底なし」ともいえる深さです。彼は実際に釣り糸を使って深さを測定しようと試みたとされますが、24kmもの長さを使っても底に届かなかったと語っています。これは通常の地質学の常識では考えられない数字であり、科学的な観点からは疑問視されています。
さらに興味深いのは、穴の中で起きる不可解な現象です。メルは「動物の死体を投げ入れたら、後日その動物が元気に歩いていた」という信じがたい話をしています。また、穴の周囲では「奇妙な低周波音が聞こえる」「電子機器が誤作動を起こす」などの証言もあります。ある調査では、磁場異常を検出したという報告もあり、「異世界への入口ではないか」という噂まで生まれました。
こうした現象は科学的に立証されていないものの、「説明がつかないからこそ都市伝説としての魅力を高めている」といえます。
メルの穴の場所と座標候補地
メルの穴の正確な場所は不明ですが、Googleマップやグーグルアースではいくつかの「候補地」がネット上で共有されています。代表的な座標は以下のとおりです。(Googleマップの地図を貼り付けておきます)
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46.99896, -120.85903 周辺
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46.94016, -120.80410 周辺
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46.98151, -120.84275 周辺
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46.96749, -120.65316 周辺
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47.14559, -120.62374 周辺
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46.95, -120.73 周辺(マナスタッシュ・リッジ)
現地はワシントン州の山間部で、森林や丘陵地帯が広がる自然豊かな地域です。中には「不自然に影が濃い地形」や「衛星画像で謎の黒い丸が見える」と話題になるスポットもあります。ただし、実際に現地を訪れた調査隊からは「候補地にはそれらしい穴は見つからなかった」という報告が多く、謎は深まるばかりです。
さらに一部では「Googleアース上から突然影のように消えた」という説まであり、座標探しは都市伝説ファンの間で“終わらない宝探し”となっています。
メルの穴は実在するのか?専門家による見解
結論として、地質学者や物理学者の多くは「メルの穴は実在しない可能性が高い」と見ています。その理由を詳しく見てみましょう。
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地質学的に不可能な深さ
地球の地殻はおおよそ30〜40kmとされています。メルが語った「24km以上」という深さは理論上は存在し得ますが、地熱や地圧の問題から自然に形成されるのは極めて難しいとされています。 -
物理的な矛盾点
メルは「釣り糸を24km垂らした」と証言しましたが、その長さの糸は自重だけで切れる可能性が高く、現実的とはいえません。さらに「音が一切しない」という点も物理的に不自然です。 -
実証的な証拠がない
現地調査を行った研究者やジャーナリストが多数存在しますが、いずれも「該当する穴を発見できなかった」と報告しています。
これらのことから、科学的視点では「存在しない説」が有力です。しかし、完全に否定する証拠もないため、「真偽不明のロマン」として語り継がれています。
陰謀論と政府関与の噂
メルの穴を語るうえで外せないのが「政府関与説」です。メル・ウォーターズ氏はラジオ出演後、自身の土地が突然政府に買収されたと証言しています。さらに「軍関係者によって立ち入りが制限された」「穴の存在に関する情報が隠された」という噂もネット上で拡散されました。
また、「Googleマップやグーグルアースから座標情報が意図的に削除された」という主張も存在します。真偽は不明ですが、アメリカでは軍事施設や機密保護区域が衛星写真でマスク処理されることがあるため、まったくのデマとも言い切れません。
こうした「隠されているのではないか」という疑念は、都市伝説をより一層盛り上げる燃料となり、メルの穴のミステリー性を高め続けています。
世界各地の底なし穴との比較
実はメルの穴に似た「底なし穴伝説」は世界各地に存在します。
例えば、スペイン・バスク地方の「オソの底なし穴」や、メキシコの「シンクホール」なども有名です。これらには共通して「投げ込んだ物が行方不明になる」「周囲で不可解な現象が起きる」という特徴があります。
ただし、メルの穴が他と異なるのは「証言の規模」と「関連する現象の多さ」です。メルの穴の場合、動物が生き返る、奇妙な音がする、電波障害が起きるなど、多数のオカルト要素が組み合わさっており、単なる地形の異常を超えた魅力を持っています。
このため、比較研究を行う研究者もおり、「都市伝説の原型として重要な事例」として学術的にも注目されています。
メルの穴が都市伝説として人気を集めた理由
メルの穴は、メディアとネット文化が融合したことで「現代型都市伝説」の代表例となりました。ラジオでの証言から始まり、インターネット掲示板、YouTube調査動画、SNSの考察投稿へと情報が広がり続けています。
また、この都市伝説には「底なしの深さ」「動物の生き返り」「政府による隠蔽」という3大要素が揃っており、人々の好奇心を強烈に刺激します。さらに、科学では説明できない空白部分が多いため、憶測や議論が盛り上がりやすいのです。
こうした構造から、メルの穴は単なるオカルト話を超え、「未解明のロマン」を象徴する存在になったといえます。
まとめ:メルの穴の真相と都市伝説の魅力
メルの穴は、科学的に見れば存在する可能性は低いものの、都市伝説としての魅力は今も衰えていません。正体不明の座標、奇妙な現象、政府関与の噂…。これらが絡み合うことで、メルの穴は「解けない謎」として語り継がれています。
現在もYouTubeやSNSでは「実際に候補地を探しに行ってみた」という動画が増え続けており、若い世代を中心に新たなファン層を生み出しています。科学とオカルトが交差するテーマとして、今後もメルの穴は研究対象であり続けるでしょう。